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「何でもない。」 藤原里歩監督にとって創作とは

「外に出してそれを自分でも眺めて見たいと思った」

​ーまず、卒業制作のテーマを教えてください。

藤原:卒業制作ではほぼ自伝みたいなのを描きました。この4年間の集大成として、何を描こうかと考えた時に、どストレートに自分の気持ちを表現できるのがやっぱ自分や、自分を取り囲む人たちの話だと思ったんです。結果、姉妹をメインとして嫉妬や承認欲求、将来に対しての不安といったごくごく身近なテーマを取り上げることになりました。

​ー制作のきっかけは何だったんですか?

藤原:やりたいと思ったきっかけは…一回このタイミングで気持ちを浄化させとこうかな、と思ったことですかね。というか、外に出してそれを自分でも眺めて見たいと思ったというか。よくわかんないけど。自分の中にあったものを具現化させて目の前に提示した時に、どういう風に見えるのか見て見たかったんです。それが成功したかどうかはわからないですが、自分が作り出したキャラを実際に役者の方に演じてもらった時は感動しました。「あれ、そこにいる!」みたいな。純粋に楽しかった、と同時に「会えた」という喜びがありました。役者の方と役について話してる時は「あの子ってこうだよね」とか友達について話すというよりかは、もう目の前のその人がその人物だと思って会話してました。だから逆にこちらから、「この時どう思っているか」という質問を投げかけることもありましたし。…こんな感じで人に頼ってばかりなんですけどね、基本。

​ー尊敬する人はいますか?

藤原:好きな監督は岩井俊二監督です。現実の中にファンタジーを見るような不思議な世界観がすごい好きです。独自の世界を作り出せる人は尊敬しますね。

「どこに向かってるかわからないけど、やりたいと思ったことはやろうと思ってます。」

​ーこれから目指すべきものは?

藤原:目指すべき場所は正直わかんないです。どこに向かってるかわからないけど、やりたいと思ったことはやろうと思ってます。一番、「時間がない、お金がない、人がいない」で諦めるのはもったいないと思うんで。やりたいなら、やればいい。だから、目指すものはいつも変わってるのかな…?強いていうなら、これからも自分と他人と対話しながら創作活動を続けていきたいって感じですかね。すごい、綺麗ごと。かっこつけてますけど。そんな感じです。

『志木・新座密着型フリーペーパー Ci-Ara vol.16』に掲載

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